アッシリア ざっくり要点
- 史上初めてオリエントを統一した民族のこと。
- 支配下民族に厳しくしすぎて、崩壊した。
アッシリアとは?
アッシリアとは、紀元前7世紀頃に史上初めてオリエントを統一した民族(または国家)のことです。
厳密に定義が決まってるわけではありませんが、皇帝が複数の民族・国家を支配するのが帝国です。王国の巨大版みたいなイメージですね。
オリエント統一の要因として、アッシリアは戦争が強い国でした。統制された軍隊に当時としては珍しい戦車など、軍事的に他の国を何歩もリードしていたのです。
世界史には、いくつもの「帝国」が登場します。ローマ帝国、オスマン帝国、ムガル帝国、大英帝国などなど。
そんな数ある帝国の中で、アッシリアは史上初の帝国だと言われています。
そもそも帝国ってなんなんでしょう?
アッシリアが統一する前のオリエント世界は、様々な民族や国がごちゃまぜになっていました。例えば前15世紀頃はこんな感じです。
アッシリアが頭角を現してきた前12世紀頃はこんな感じです。
そして前7世紀にオリエント統一です。
めちゃくちゃでかい…
厳しすぎる統治
アッシリアはオリエントを統一した「帝国」なわけですから、アッシリア人以外の民族も国民に迎え入れます。この異民族をどう上手く統治していくのかが、皇帝の腕の見せ所です。
そこでアッシリアの歴代皇帝がとったのが、暴力による統治でした。征服した異民族を軍事力で抑えつけ、彼らが少しでも抵抗しようものなら破壊・虐殺していきます。
ただこんな厳しい支配も長続きはしません。アッシュル=バニパルというアッシリア黄金期を実現した王の死後、後継ぎを巡る内戦が始まります。この混乱に乗じて支配下民族たちはアッシリアから独立し始め、前612年にアッシリアは崩壊しました。
そこでアッシリアの歴代皇帝がとったのが、暴力による統治でした。征服した異民族を軍事力で抑えつけ、彼らが少しでも抵抗しようものなら破壊・虐殺していきます。
オリエントを統一する前もした後も、軍事力頼みだったんですね。
こちらがアッシリア滅亡後のオリエント世界です。
アッシリア まとめ
まとめ
- アッシリアとは、前7世紀にオリエントを統一した民族・国家のこと。
- 騎兵隊や戦車を用いて、軍事力で他国に優っていた。
- 厳しい統治によって支配下民族の反乱を招き、アッシリアは崩壊した。
- アッシリア崩壊後、オリエント世界はエジプト、リディア、新バビロニア、メディアの4王国が分立した。