中国文明とは
中国文明とは、紀元前5000~1500年頃まで中国大陸に存在した古代文明です。黄河文明と長江文明を合わせて、中国文明と呼びます。
黄河と長江というのは、中国に今も存在する大河の名称です。なかでも長江は中国一長い川で、世界でも3番目の長さを誇ります。
黄河文明と長江文明の違い
黄河文明と長江文明では、栽培されていた農作物が違いました。
雨が少ない黄河流域ではアワやキビなどの雑穀が、反対に雨の多い長江文明では稲作が中心でした。
実際に、黄河流域の喇家遺跡からは、約4000年前に作られたアワの麺が出土しています。
黄河文明
黄河文明は、前半を仰韶文化、後半を竜山文化に分けられます。
黄河文明 |
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仰韶文化(前半) | 特徴 | 竜山文化(後半) |
前5000~前3000年ごろ | 時期 | 前3000~前1500年ごろ |
彩陶 | 陶器 | 黒陶・灰陶 |
小規模集落 | 住居 | 大規模な集落・城壁 |
仰韶文化では彩陶が、竜山文化では黒陶・灰陶が使用されました。
黒陶は、ろくろで高温で焼き上げた後、つやが出るほど磨くことでこのような黒光りに仕上がります。当時の陶器作成の技術力がうかがえます。
長江文明
長江文明では、河姆渡文化や良渚文化が栄えました。名前に海や川を連想させる文字が入るだけあって、長江文明が水に恵まれていたことが分かります。
中国文明 まとめ
まとめ
- 中国文明とは、紀元前5000~1500年頃まで中国大陸に存在した古代文明の名称である。
- 降水量が少ない黄河文明では雑穀栽培が、降水量が多い長江文明では稲作が中心であった。
- 黄河文明の前半を仰韶文化、後半を竜山文化と呼ぶ。