ヴァルダナ朝とは?
ヴァルダナ朝とは、7世紀前半に北インドに存在した王朝です。ハルシャ=ヴァルダナ王が創始しました。
プロフィール
- 建国者:ハルシャ=ヴァルダナ
- 都:カナウジ
- 存続期間:606~647年
- 特徴①:中国の唐から玄奘が来朝して、仏教を学んだ。
- 特徴②:ハルシャ王一代限りで滅亡した。
ハルシャ=ヴァルダナ
ヴァルダナ朝の建国者はハルシャ=ヴァルダナです。グプタ朝が滅亡した後インドは分裂状態にありましたが、ハルシャ=ヴァルダナによって北インドが統一されました。
玄奘の仏教留学
この時代に、中国の唐から玄奘という僧がやってきました。玄奘はナーランダー僧院という仏教の学校で学び、極めて優秀な成績を収めたといいます。17年間に及ぶ玄奘の旅の記録は『大唐西域記』という旅行記に残されています。
玄奘
より深く仏教を学ぶためには、本場のインドへ行くしかない。
世界遺産
ナーランダー・マハーヴィハーラ考古遺跡
ナーランダー僧院は、グプタ朝時代に設立された仏教の学問所です。仏教以外にも文法、医学、論理、数学が教えられました。12世紀末にイスラーム勢力に破壊され廃墟となりました。世界初の全寮制大学ともいわれています。
滅亡・インド分裂期へ
647年頃にハルシャ王が死去すると、王様の座をめぐって争いがおこり、ヴァルダナ朝は急速に衰退しました。以降のインドでは、ラージプート時代と呼ばれる分裂の時代が、7世紀~13世紀の間続きます。