アッバース朝の成立～全盛期をわかりやすく解説【イスラーム世界】

アッバース朝のカリフを務めた人物を数人紹介します。

2代目カリフのマンスールが造営したバグダードは、現在のイラクの首都です。円形も当時のまま保たれています。

アッバース朝は、ウマイヤ朝時代の反省を生かした税制度をとりました。まずハラージュは帝国内の全員が払わなければならないことにしました。そしてジズヤを異教徒のみに課す税としました。イスラーム教徒であれば異民族であってもジズヤは払わなくていいわけです。

ウマイヤ朝を反面教師にしたことで、アッバース朝は国民の不満を解消することができました。

アッバース朝は、安定した統治のために法律も整備しました。以降、カリフの政治は「シャリーア」と呼ばれるイスラーム法に基づいて行われるようになりました。

建国直後の751年、アッバース朝は中国の唐王朝と戦い、圧勝しました。この戦いをタラス河畔の戦いといいます。アッバース朝は唐の紙職人を捕虜にしてバグダードまで連れて帰りました。これにより中国が長年独り占めしていた紙の作り方が西方へ広まることになりました。